外壁塗装の白化現象とは?防ぐための下地処理と塗料選び

2025年7月13日外壁・屋根塗装の基礎知識
外壁塗装の白化現象とは?防ぐための下地処理と塗料選び

「外壁塗装をしたのに、なんだか白っぽくまだらになってきた気がする……」
そんな違和感を覚えて、不安になったことはありませんか?

今回のテーマは、塗装後の仕上がりでときどき相談をいただく
「白化(はっか)現象」※いわゆるチョーキングや白っぽいムラ についてです。

見た目が気になるだけでなく、
原因によっては塗膜の性能低下や、早期劣化につながるサインであることも少なくありません。

この記事では、

  • 白化現象とはどのような状態か
  • なぜ起こるのか(原因と起きやすい条件)
  • 豊建設が実際に行っている「防ぐための下地処理と施工管理」
  • 塗料選びで気をつけたいポイント

などを、現場の経験も交えながら分かりやすくお伝えします。

これから塗装をお考えの方や、過去の塗り替えで気になったことがある方は、ぜひ参考にしてみてください。

白化現象とは?まずは現象と原因を理解する

外壁塗装の「白化現象」とは、
塗装した外壁の一部が白っぽく変色したり、ムラのように見えたりする状態を指します。

  • 濃い色で塗ったはずなのに、部分的に白くかすんで見える
  • ツヤのある仕上がりなのに、ところどころ曇ったように見える

といった違和感が出ることが多く、せっかくの塗り替え後の印象を損ねてしまいます。

代表的な原因としては、次のようなものがあります。

主な原因の例

湿気との化学反応

塗料が十分に乾燥する前に、湿気や雨・結露と反応してしまい、表面が白く濁る。

下地の含水

外壁や下地材の中に水分が多く残った状態で塗装すると、その水分が塗膜側に移動し、白っぽく見える原因になる。

不適切な塗料・下塗り材の選定

下地の材質に合わない塗料を使ったり、必要なシーラー・プライマーを省略した場合に、密着不良や白化を招くことがある。

冬場・梅雨時期などの悪条件での施工

湿度が高い、結露しやすい、気温が低すぎるといった条件下で無理に工事を進めると、乾燥不良から白化現象が出やすくなる。

よくある失敗例と、そのままにした場合のリスク

白化現象は「見た目だけの問題」と思われがちですが、
原因によっては塗膜の性能低下や、早期劣化につながるサインであることも少なくありません。

ありがちな施工上の問題

  • 下地の水分量を測らず、そのまま塗装してしまう
  • 塗り重ねのインターバル(乾燥時間)を守らず、急いで重ね塗りしてしまう
  • 梅雨時期や冬場の条件が悪い日に、工程を優先して強引に作業を進める
  • 本来必要な下塗り材・シーラーを使用していない、または量が不足している

こうしたケースでは、

  • 仕上がり直後からの色ムラ・白化
  • 塗膜の早期剥離
  • 防水性低下による外壁の劣化促進

といったトラブルにつながる可能性があります。

白化現象を防ぐために:豊建設が行っている対策

白化現象は、正しい下地処理・環境管理・塗料選定を行うことで、かなりの部分を防ぐことができます。
豊建設では、次のようなポイントを大切にしながら施工しています。

白化を防ぐための基本ステップ

下地の状態・水分量のチェック

ひび割れ・旧塗膜の状態・素地の傷みを確認し、必要に応じて補修を行います。
モルタルやサイディングなど、下地が雨水を含んでいる場合は、十分な乾燥期間を確保します。

下地に合ったプライマー/シーラーの選定

外壁材の種類(モルタル・窯業サイディング・ALC など)や既存塗膜の状態に応じて、
密着性や含浸性に優れた下塗り材を選びます。

気温・湿度に合わせた施工タイミングの調整

冬場や梅雨時期など、条件が悪い日は無理に工程を進めず、
乾き具合を確認しながら、作業日程を調整します。

塗り重ねのインターバルを厳守

メーカーが定める「乾燥時間」を守り、
下塗り→中塗り→上塗りと、1工程ずつ確実に仕上げていきます。

高耐候性の塗料を選定

白化や色あせに強い傾向がある、ラジカル制御型・フッ素系・無機ハイブリッド系など、
建物の状態やご予算に合った塗料を使用します。

適切な知識と工程管理がされていれば、白化現象はほとんど防ぐことができます。
逆に言えば、「白化が出てしまった=どこかに施工管理上の問題があった可能性が高い」
と考える必要があります。

塗料選びも重要なポイントです

白化を防ぐには、下地との相性が良く、耐候性・密着性に優れた塗料を選ぶことも大切です。

よく採用される塗料の一例

ラジカル制御型塗料

紫外線による劣化要因(ラジカル)の発生を抑える設計で、チョーキングや色あせに強い傾向があります。

フッ素系塗料

高い耐候性と光沢保持性が特徴で、ツヤあり仕上げでも白化やムラが出にくく、長期間美観を保ちやすい塗料です。

高耐候水性シリコン塗料

通気性と防水性のバランスが良く、下地への負担を抑えつつ、安定した仕上がりが期待できます。

※ツヤの強い塗料は、条件によって白化が目立ちやすくなることもあるため、
「半ツヤ仕上げ」「3分ツヤ」など、ツヤを少し落とした仕上がりを選ぶのも一つの方法です。

豊建設では、アステックペイントをはじめとした高性能塗料を中心に、
建物の状態やご希望に合わせて、複数のグレードからご提案しています。

まとめ:外壁の仕上がりを長く美しく保つために

外壁塗装の白化現象は、

  • 施工時の気象条件
  • 下地の乾燥状態
  • 塗料や下塗り材の選定
  • 工程管理の精度

といった要素が揃っていないと、発生しやすくなる現象です。

  • ✔ 施工前に下地の状態・含水をしっかり確認する
  • ✔ 適切な気温・湿度を意識して工程を組む
  • ✔ 外壁材と塗料の相性、下塗り材の選択をきちんと行う

この3つを丁寧に守ることで、白化を防ぎ、塗装後の美しさを長持ちさせることができます。

豊建設では、塗料選びから下地処理、施工管理、アフターフォローまで、
1級建築塗装技能士による自社施工で一貫対応しています。

「これから塗装を考えているけれど、仕上がりが不安」
「以前塗った外壁が白っぽくなってきた気がする」

そんなお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
現地で状態を確認しながら、原因と対策、今後のメンテナンスの考え方まで、丁寧にご説明いたします。

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